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アダルトチルドレン

一つ前の項目にインナーチャイルド(自分の中に住む、大人になりきれない子供のままの自分)について書きました。インナーチャイルドは誰の心の中にも住んでいます。
一方、アダルトチルドレンはインナーチャイルドの中でも症状の重い子の事を指します。
いわゆる機能不全家族(家庭内に対立や不法行為、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、ネグレクト等が存在する家)の中で育ち、病的な家庭内で生き延びるために、様々な役割を背負わされ、大人になった後も人間らしさを回復する為に非常に苦しむ人の事を表します。

アダルトチルドレンイメージ1

親と子のDV(家庭内暴力)では、子供は自分は被害者であるにもかかわらず「親が自分を殴るのは自分が悪い子だからだ」と思い、家族が崩壊してしまうことを恐れ、その苦しさを誰にも相談しません。性的虐待の場合も、脅すことにより口止めをされたり、思い切って母親に打ち明けたとしても見て見ぬふりをされることもあります。一番守ってもらいたい人から攻撃・無視されるのです。

そして自分が成人して社会生活を行っていく上でも様々な困難を伴います。何故か配偶者も暴力をふるう人を選び、そこから逃げ出すことができなかったり、子供に手をあげたり、負の連鎖を引き起こすことが多いのです。
(今、配偶者からDVを受けている方は、まず行政や専門機関の相談窓口等を探してみてください。子供がいらっしゃるなら子供をつれてなるべく早急にそこから逃げることが先決です。少し環境が安定してからメンタルケアに取り組みましょう。)

また、あきらかに問題のある家庭以外に、世間では立派と思われている家庭内でも身体的・心理的虐待は起こります。「あなたの為に」「愛しているからこそ」という名目の下で行われる偏った教育や自分の価値観の押し付け、熱心な宗教活動、ペットのような溺愛等は、子供が無自覚なまま影響を受けます。そして大人になった時、何故自分がこんなに苦しいのかがわかりません。子供の存在をまるで自分の所有物のように、あるいは親の不満を解消する為に扱われた所からもメンタルケアを必要とするアダルトチルドレンは発生します。


インナーチャイルドの段階では、偏りがあった親であったとしても許すことも可能です。
ですがアダルトチルドレンの段階になると、話が変わってきます。著書『毒になる親』(スーザン・フォワード著)の中に書いてあるように、自分を苦しめた親を許す必要はありません。残念ですが決別した方がよい親子関係もあるのです。

重いアダルトチルドレンの場合、カウンセリングも長期的に根気強く取り組む必要があるかもしれません。少しづつですが改善していく可能性はあります。親からの影響によるアダルトチルドレン達が一刻も早く負のスパイラルから抜け出し、負の連鎖が少しでもなくなる事を願ってやみません。

アダルトチルドレンイメージ2